公益社団法人武蔵野青年会議所 2017年度 理事長所信

第46代理事長 村松 大誠

 日本の青年会議所運動は1949年9月に始まりました。そして68年の歳月を経て、現在は日本全体で697LOMという目覚ましい発展をとげました。私たちが所 属する武蔵野青年会議所は、1972年に認証を受け、全国510番目の青年会議所 として、この武蔵野市の地に誕生しました。本年はその誕生から45年目という節目 の年を迎えます。

 綱領に「明るい豊かな社会を築き上げよう」とあります。私たちは地域社会の一員 として、住みよい明るい豊かなまちづくりを目指すとともに、青年会議所運動を通し て、私たち自身が信頼される市民、社会人となるべく厳しく律することで成長をして きました。これまで先輩諸兄が創りあげてきた大きな土台がある中で、今後も50 年、100年と続くことができるよう、さらに信頼され永続を期待される団体となる ことが本年度の武蔵野青年会議所の使命であると考えております。

 そして、これからの私たちに必要なことは、地域が抱える問題や、これからの武蔵 野市の理想の姿を常に調査・研究し、持続可能な解決策の提示や、新たなまちづくり の提案を実施し続けてくことです。その行動こそが市民、地域諸団体からさらに必要 とされ、さらなる信頼関係を築いていくことであると確信します。

 そして「まちづくり」を通して「ひとづくり」を行う、私たち青年会議所の根底に ある理念を今一度、足元を見据えながら着実に行うことで、これからも永続的に発展する団体を目指し、活動を行ってまいります。

『さらなる信頼』

 武蔵野青年会議所は1972年7月28日に設立し、同年10月11日に日本青年

 会議所より承認を受けました。以来45年という長い歴史の中で培われた武蔵野青年 会議所の信頼という土台を崩すことなく継続し、今後50年、100年と続くことが できるよう、新しい武蔵野青年会議所の姿を、対内、対外に向けて示していくこと が、本年度私たちが行うべき使命であると考えます。

 これまで私たちは45年間、「明るい豊かな社会」の実現という大きな目的に対 し、数多くの事業を行ってきました。この約半世紀という長い期間、存続できたこと は、市民と地域の方々の協力と先輩諸兄が創りあげた武蔵野青年会議所の「信頼」と いう土台に他はありません。

 本年は45周年という記念すべき年を迎えます。私たちを支えていただいているす べての方々に対し、私たちのこれまでの運動や私たちの仲間を知っていただき、45年の感謝を示していきます。また、さらなる信頼関係の構築によって私たち自身の青年会議所運動に対する誇りと自信につなげていきます。

 市民、地域の方々にさらなる信頼を得るためには、地域社会の諸問題に対し、持続 可能な解決策を提示していく必要があります。つまり、市民、地域のニーズに対し調 査、研究を行うことこそが重要であると考えます。そして地域社会の発展に寄与する 事業を実施し、市民、地域から認知され、さらにこの運動を通してJayceeが増 えることで、「明るい豊かな社会」を実現することになるのです。

 私たちひとりひとりでは、なにも成し遂げることはできません。大切な家族や仕事 も、周りの環境が悪ければ、必ず影響を受けます。だからこそ青年会議所は、地域の 諸問題に対して逃げることなく挑戦し、表面に出ている問題だけではなく、もっと深 いところにある表面的には見えない根本の原因を発見し続けていかなくてはなりませ ん。よく「氷山の一角」という表現をしますが、まさに今起きている、見ることがで きる問題には、深く調査しなければわからない、氷山の下にある見えない根本の原因 があるのです。見えているところだけを解決できたとしても、根本が解決されていな ければ、必ず同じ問題が出てきます。氷山の下を発見するには、調査・研究が不可欠 です。市民、地域の声を聴き、数値化されたデータを見ながら、それを探るのです。 時には、表面的な問題とはかけ離れた答えが出てくることも多くあると思います。

 それらの問題は、私たちだけで、また一回の事業で解決に導くことは困難です。だ からこそ、市民、地域の協力が不可欠ですし、持続可能な解決策を提示し続けること が必要なのです。

 今、私たちの青年会議所は、市民、地域からさらに「信頼」され必要とされる団体 にならなければなりません。「信頼」とは信用され頼られる存在であることを言いま す。そうしなければ、今後50年、100年と続く団体へ昇華することはできないからです。

『個人の機会』

 青年会議所の会員が得ることができる機会の1つに、「個人の機会」があります。

 各会員がその潜在能力を十分に開花させることができるよう、様々な事業構築を通じ てリーダーとなる機会が与えられています。私たちひとりひとりが能動的な意思決定 者として社会で活躍できる人財へとさらに成長していくことが、地域社会の発展につ ながると確信します。つまり青年会議所とは「まちづくり」を通して「ひとづくり」 を行っている団体なのです。

 私は2008年に入会し、様々な方との出会いで自分自身が磨かれ、成長すること ができたと思っております。役割を与えられ、責任感を持ち、事業構築では意見を出 し合い、時にぶつかり合いながら、お互いを理解し、友情を深め「まちづくり」を行 ってきました。このような機会を与えるのはリーダーの職責であり、役割を通して会 員は成長する機会が与えられているのです。ただし、単純に役割を与えるだけでは人は育ちません。

 山本五十六は「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動ず。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿 感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」という言葉を残しています。まさに ーダーとはこのようにあるべきです。 また、青年会議所とはどのような団体でどのような経緯で設立されたのか、それら 関しての知識を会員ひとりひとりが十分に理解することが、現在の武蔵野青年会議 には必要であると考えます。この基本となる知識を会員全員が理解し、事業構築を 施していきます。組織運営を円滑にするには、正しい知識の習得がかかせません。 の正しい知識を持った上で、これまでの経験が発揮でき、そして自ら機会を掴みに くことができるのです。

『地域の機会』

 私たちは私たちだけで、この地域を良くすることはできません。武蔵野市内には行政はもちろんのこと、数多くの地域の発展やまちづくりを目的とした団体がありま す。近隣地域には同じ志をもった青年会議所も数多くあります。また私たち現役会員 の最大の支援者である、先輩諸兄も私たちのすぐそばで支えていただいております。

 まずは、行政、各種諸団体に積極的に私たちからアプローチすることが大切である と考えます。お互いが行う事業を知り、またお互いの理念を理解し、一致することは 協力し合うことが必要です。そしてこのまちの進むべき将来の姿をともに考えること ができる環境を創り、行政、諸団体とのさらなる信頼関係の構築を行っていかなくて はなりません。

 さらに、あらゆる角度から、現在の武蔵野市が抱える顕在化、潜在化されている問 題を、これまでのつながりを活かして、調査、研究し、新たなまちづくりの提案や、 持続可能な解決策を示していきます。

 また、私たちは設立以来、地域社会の発展に寄与する事業として、地域の青少年育成 事業を数多く行ってきました。それは、未来を託すのは、いまの子どもたちであるから に他はありません。現代社会における様々な問題は私たち大人世代の責任です。次世代 を担う子どもたちが、私たち大人世代の責任で発生している現代社会の問題をそのまま にして引き継ぐことがないように、私たち大人がその問題の真の理由を探しだし、持続 可能な解決策となる事業を実施し続けることが重要なのです。

 本年で35回目となる「わんぱく相撲武蔵野場所」は、地域の子どもは地域全体で 育んでいくという私たちの思いを伝えることができる事業です。市民と地域の諸団体 とともに、子どもたちへ、礼節の大切さや相手に対する思いやりを学ぶ機会として開 催します。そして、宿泊事業をこれまで継続して実施してきた理由として、家族以外 の私たちと寝食を共にし、日常当たり前にある家族に対する感謝の心や、地域社会に 支えられて生きていることを、現代を生きる子どもたちに感じてもらうことも、これまで継続して実施してきた理由です。

 そして、2015年に公職選挙法が改正され、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられました。これに伴い、新たに若い世代が有権者に加わり、政治に関心を持つ機会とな っています。また現在の投票率の低さは、大きな社会問題となっています。よって、昨 年に引きつづき本年も地域の青少年に向けた、「政策本位による政治選択」と「政治参 画意識の醸成」を目的とした事業を行います。

 「地域の機会」とは、社会開発とまちづくりの機会のことを言います。私たちが住み 経済活動を行っている武蔵野市は、住みたいまちランキングでも常に上位にあり、財政 的にも裕福なまちです。市は早くから市民参加を掲げ、市民生活に根ざした独自の事業 を行ってきました。ムーバスをはじめ、全国の自治体のモデルケースとなる施策も多く あります。まちづくりに関わる各種団体も数多くあります。私たちの先輩は、青年会議 所は政治に関与しないというこれまでの慣習を超え、「行財政改革運動」を全国の青年 会議所に広めたことで知られています。市が恵まれているから私たちの運動が活かされ ないのではなく、私たちの地域には数多くのまちづくりを行うための資源が豊富にある と考えることが重要です。そして、先輩諸兄から脈々と引き継がれた、まちづくりに対 する確固たる理念もあります。

 これらのことを踏まえて、事業の構築と実施、検証を通じ、地域社会との関わりがで き、社会奉仕活動をする機会が与えられているのです。自身が幸せに暮らしていくため には、その地域をより豊かな社会にしていく運動を行うことは当然のことだと考えま す。私たちJayceeは誰かに任せるのではなく、自らが逃げずに課題に挑戦し、私 たちが「明るい豊かな社会」を実現させるという強い志を持ち続けなければなりません。

『国際性の機会』

 今日のグローバル化に伴い、私たちは日本のみならず、世界的な問題を理解し、よりよい社会にしていくため、深く関与していくことが求められています。 昨年、武蔵野青年会議所は東京都内で2番目の会員数を誇る青年会議所になりました。私たちはこの武蔵野青年会議所での活躍だけではなく、日本青年会議所を始め、 世界中の多くの同志が行う事業への参加の機会が与えられています。その機会を会員 自らが掴みにいくことができる環境を整え、魅力を発信し、お互いに支え合い、会員 が与えられている機会を妨げることなく提供し続けることが重要です。

 この機会に触れることで、文化や考え方が違うことを理解し、そして私たち日本人 のことも新たな視点から気づくことができるのです。

 そして私たちの地域には魅力ある資源が数多くあります。武蔵野市の面積は東京都 内67市区町村において57位と大きくはありませんが、商業、農業、自然、文化が バランスよく混在しているまちです。2020年にこの東京で行われるオリンピッ ク・パラリンピックに向けて、また2020年以降も、このまちが発展し続けていくために、この地域の特色を捉え、人的、文化的、そして自然資源を調査・研究し、地域全体で活用できるものを探し出し、それを新たな武蔵野の魅力として、インバウンドの取り込みや、新しいまちのあり方として提示し、地域、日本、そして世界に発信 できる事業を45周年の記念事業として行います。

 世界に誇れる日本の文化の中で、武蔵野市から発信できるものは何があるのか?サ ブカルチャー、技術力、食文化、自然など、地域のある資源を今一度調査していきま す。そしてこの事業を通じ、地域の企業、諸団体を私たちが橋渡し役となって連携し ていくことができれば、私たちは地域からさらに信頼され必要とされる団体へ昇華で きると考えます。

 近年の武蔵野青年会議所はこれら「国際性の機会」を会員に与える事業や機会が少な く感じます。この機会を会員が自ら掴みにいくことで、さらに魅力ある団体、そしてJayceeに成長できるよう、環境を整え、機会を提供し続けていきます。

『ビジネスの機会』

 「ビジネスの機会」とは、経済活動・経営開発の機会のことです。日本、世界中に集う青年会議所の同志と出会うことができるのはもちろんのこと、私たち自身が、青 年経済人としてさらに成長できる機会が数多く与えられています。

 「明るい豊かな社会」を実現していくためにまず行わなければならないことは、私 たち青年会議所会員が成長することです。だれかに任せることなく、この地域に住み 経済活動を行う、私たち自身で地域企業と連携、協力しながら、現在の地域が抱える 問題点を発見し、解決していくことができる人財へ、私たち青年経済人は成長し続け ていく必要があります。

 さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック以降の日本経済、地域経 済の見通しはどうなのか?人口減少期を迎えた日本は今後どのような変革が求められ るのか?現在の日本、地域経済に対して、私たち青年経済人は、行動力とともに見識 も高めていかなければなりません。

 知識と経験、そして人との出会いで、私たちは磨かれ、地域のリーダーとなり、地域経済の牽引役になることで、私たちが目指す「明るい豊かな社会」を実現していく ことになるのです。

「永続する団体へ」

 市民、地域の方々から、武蔵野青年会議所が今後50年、100年と続くことを期待される団体となるために本年度の新たな取り組みとして、まずは武蔵野青年会議所 を内外へ発信する専門の委員会を設置します。武蔵野青年会議所のブランディングを 戦略的に行い、どのようにすればその事業を効果的に発信できるか、市民、地域に対 し、青年会議所とはどのような団体で、何を目的に運動を行っているのかを広く認知 してもらうことを目指します。最新の広報宣伝方法の調査・研究の実施、そしてこれまでのつながりを活かした、事業告知先の管理、運営、効果の検証を行い、戦略的且つ効率的な広報活動を行っていきます。 そして、2011年に発災した東日本大震災、そして昨年の熊本地震を鑑み、この私たちが住む地域も、いつ大きな災害に見舞われるかわかりません。いつ災害に見舞 われたとしても、私たち青年会議所は多くの準備を行っておく必要があります。他の 青年会議所を手本とし、いつ起こるかわからない災害を想定し、地域の諸団体とどの ような連携をしていくべきか、議論を行っていきます。

 さらに、私たちは公益法人格を取得し、本年で5年目を迎えます。この法人格が私た ちの活動にどのような影響を与え、また市民、地域に対してどのようなメリットを与え られているのかを検証していく必要があります。法人格はわたしたちが目指す「明るい 豊かな社会」の実現のための手段であり目的ではありません。そのような観点から本年 も引き続き調査・研究し、これまでの4年間を検証していきます。

 また、青年会議所は、20歳から40歳までという年齢制限によって、常に若々しい エネルギーが保たれています。だからこそ40歳で卒業を迎える私たち青年会議所にと って新入会員を迎え入れ続けることは、この団体を永続し続けていくためにとても重要 な課題です。会員拡大を継続して実施していくためには、私たちが行う事業が市民、地 域のニーズを捉え、持続可能な解決策を提示するものでなければなりません。そのよう な事業を行えば、参加・協力をしていただいた方が青年会議所の理念や会員が与えられ る機会を理解していただくきっかけとなり、自ずと入会につながるからです。そして本 年は会員拡大をチームで実施します。入会していただくまでの過程を具体的に分類し、 全員がそれぞれの過程に対して役割を持った会員拡大を行います。さらに、会員同士、 家族や友人など私たちを支える方々との交流を図る事業を行います。会員同士はさらに 友情を深め、会員をささえる方々には、青年会議所へのさらなる理解を深めてもらうこ とを目的とします。

 青年会議所の会員が与えられている、個人の機会、地域の機会、国際性の機会、ビジ ネスの機会を明確に掲げることで、会員自らがその機会を掴み取ることができる環境を 整えていきます。自らその機会を掴み取ることで、会員ひとりひとりが成長し、その結 果、地域の成長につながるということを理解することがいまの武蔵野青年会議所には必 要だと考えます。「明るい豊かな社会」の実現のために、奉仕・修練・友情の三信条の もと、これらの青年会議所の根底にある理念を理解し、浸透させることで、これからも50年、100年と永続的に発展を期待され続ける団体となることを、本年1年間目標に掲げ、青年会議所運動を行ってまいります。

時代とともに受け継がれた「継がり」が新たな「繋がり」を創造する。
その「継がり」と「繋がり」は新たな武蔵野を創造する。

2017年度スローガン

「さらなる信頼から永続へ」
〜まちを信じ、ひとを信じ、己を信じよう〜

2017年度基本理念

持続可能な解決策の提示と4つの機会の提供による永続的発展

2017年度基本方針

  1. 「まちづくり」が「ひとづくり」という青年会議所の原点を理解できるJAYCEEの育成
  2. 地域の諸問題に対して、調査・研究を行い、持続可能な解決策の提示
  3. 与えられた4つの機会を自ら掴みにいくことができる環境の整備
  4. 現状に満足することなく、今後永続することができる新しい組織運営方法の確立

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