第52代理事長 三浦 太郎
はじめに
人が何かを成し遂げようとするとき、そこには必ず誰かの助けがあるのではないでしょうか。
2021年10月、私は青少年育成委員会の委員長として、青少年事業の準備をしておりました。当時、新型コロナウイルスの感染拡大によりわんぱく相撲が2年連続の中止となり、青少年事業の素晴らしさを伝えるためにも、10月の青少年事業は是が非でも成功させたい事業でした。しかし、事業開催日の1週間前に父が体調を崩してしまい、委員会の仲間達に迷惑をかけることになりました。そのとき、委員会の仲間達は「事業のことは大丈夫なので、家族に寄り添ってあげてください」と言ってくれました。
そして、事業当日は委員会の仲間達が一丸となり、担当副理事長までが1メンバーとして動いて成功に導いてくれました。事業を是が非でも成功させたいという私の想いに、委員会の仲間達が一丸となって心を寄せてくれたのです。事業が終わったあとの懇親会で、私は感謝の気持ちで一杯になり涙が止まりませんでした。
このような心を寄せ合える素敵な仲間ができる場所であることが、私が武蔵野青年会議所を愛する一番の理由です。
1972年から50年もの間、「明るい豊かな社会」の実現を目指す熱意ある青年経済人が集い続け、先輩諸兄姉が歴史を紡いでくださったことにより、武蔵野青年会議所は行政や地域諸団体に意見を求められるような確固たる地位を築くに至りました。
私たちも、そのバトンを引き継ぎ、創立半世紀から1世紀に向けてさらなる飛躍を誓うところであります。
もっとも、入会年度の浅いメンバーが増え、100人以上のメンバーが所属するなかで、横のつながりは薄れてしまっているのではないでしょうか。
この武蔵野青年会議所という素晴らしい団体を、もう一度原点に立ち返り、「メンバーが仲間と心を寄せ合うことでより強固に結束力を持った団体にしたい」という想いから、本年、理事長の職をお預かりしようと決意しました。
明るい豊かな社会を築き上げるために、自分の時間を割いて青年会議所運動に邁進する。
そしてその頑張りを見た仲間達が、その頑張りに報いてあげたいとその人に心を寄せて助けてあげる。
このようなワンフォーオール、オールフォーワンの精神が感じられる「心を寄せる」という言葉を、今年度のスローガンとして掲げさせていただきました。
明るい豊かな社会を築き上げるという壮大な目標は、一人の力では決して成し遂げられません。皆が心を寄せ合い、個々の力が結集することで、その力は何倍にも大きくなり、社会を変える運動発信を起こすことが可能となるのです。 本年は、メンバー一同心を寄せ合い、一丸となって、社会課題の解決に取り組み、明るい豊かな社会の実現に取り組んで参ります。
今、このまちで、この世界で何が起きているのか
<まちの変化>
新型コロナウイルス感染症の流行は未だ収まらず、社会経済に大きな影響を及ぼし続けています。人々はマスクを着ける生活に慣れ、オンラインミーティングやソーシャルディスタンスなど非接触型の環境に慣れていきました。このような社会の変化は、場所を選ばずに仕事ができるなど、利便性が向上した面もありますが、人と人との心の距離感や、直接会って表情をみることで分かち合える微妙な言葉のニュアンスが伝わらないといった弊害も生み出しています。
武蔵野市は市民自治による市政を推進するまちですが、コロナ禍による影響は、市民自治にも影響を及ぼし始めています。私は、現在、武蔵野市の社会教育委員の会議に出向させていただいておりますが、諸団体のなかにはコロナ禍で活動が停止してしまい、メンバーの新陳代謝がうまくいっていないところも多いと聞きます。このように市民団体の活動が萎縮、停止してしまえば、市民の声を市政に反映させることも難しくなってしまいます。そのような中、武蔵野青年会議所は、40歳定年制という制度をとりながら、100名を超える会員数をコロナ禍においても維持し続け、精力的に活動を続けております。
例えば、昨年3年ぶりに開催した第40回わんぱく相撲武蔵場所には約150名の小学生が参加してくれました。参加者からは久しぶりに外で体を動かす機会をいただけたなど、好意的な感想を聞くことが出来ました。また、6月に三鷹駅北口にて開催した東京ブロック大会武蔵野大会は来場者が2万人を超える大盛況となり、各所から、このような大きなイベントが成功したことで自分たちもイベントを開催する決心が付いたといった声を聞くことが出来ました。
このように、私たち武蔵野青年会議所は、社会のニーズに応える力を持っています。コロナ禍で社会が萎縮してしまっている今、私たち武蔵野青年会議所が率先して社会にインパクトを与える運動を発信していくことが求められているのです。
<世界の変化>
2022年2月24日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が開始され、軍事侵攻を理由に西側諸国はロシアへの厳しい経済制裁を加えました。
世界は反ロシア、親ロシアに二極化されようとしています。残念ながら、日本でもロシア料理店の看板が破壊される等の嫌がらせ行為が多数見受けられました。
JCIクリードには「人類の同胞愛は国家による統治を超越し」という一文があります。青年会議所は、世界各地に存在しており、もちろんロシアにもウクライナにも青年会議所は存在します。ロシアによるウクライナ侵攻後にJCIロシアが平和を願う声明を発したことは、まさにこのクリードの一文を体現する行動でありました。どこの国に所属していようと人類は同じ仲間です。私は、お互いが心を寄せ合い、互いの立場を尊重することが世界平和への一歩であると信じています。
まちに心を寄せる
<まちを守る>
私たちは、昨年、「魅力と活力があふれるまちづくりのハブとなる」ことを中期ビジョンとして策定いたしました。魅力と活力があふれるまちであるためには、安心・安全なまちであることが必要です。
災害は、一瞬にして人々の命や財産を奪い、これまでの生活を一変させてしまいます。
災害をなくすことはできません。しかし、災害の被害を減らすことは可能です。そして、その被害を最小限にとどめるためには、警察や消防といった公助だけではなく、自助・共助の力が必要不可欠です。この共助の輪を私たちが広げていくことは、まちづくりのハブという役割にもつながっていきます。
吉祥寺地域は市外からの来街者が多いため、地震が発生して帰宅困難者が発生する可能性が高い地域です。このような帰宅困難者への支援策の検討、準備など、私たちにできることはたくさんあります。2011年に発生した東日本大震災でも、全国各地の青年会議所メンバーが被災地にかけつけ復興支援活動をおこないました。私も約3年間という短い期間ではありましたが仙台で生活したことがある者として、有事の際に全国のメンバーが駆けつけることができる青年会議所という団体の素晴らしさを感じています。このように、青年会議所メンバーは、日々のJC活動の経験から、災害発生時に地域の防災リーダーとしての役割を果たすことが可能です。
武蔵野青年会議所は、2016年に社会福祉法人武蔵野市民社会福祉協議会様と災害時の包括提携を締結していますが、市外在住在勤のメンバーが多くなった今、我々も改めて防災の観点からまちを知る必要があると考えます。例えば、避難場所・避難経路の確認や、災害時に火災、倒壊の恐れのあるエリアのチェックといった活動は、有事の際に機敏に動くために有意義であると考えます。
近年、台風や豪雨災害が各地で発生し、首都直下型地震もいつ起きてもおかしくない状況です。もし災害が発生した際には、我々が地域の防災リーダーとして役目を果たす必要があります。防災は、武蔵野市が実施した市政アンケートにおいても、市民に常に高い関心をもたれている要素です。地域に必要とされる団体となるためには、地域の方々の声を聞き、心を寄せ、まちのニーズに応えていかなければなりません。
地域の安心・安全を守るため、我々青年会議所メンバーは、まちに心を寄せ、自分たちがまちの防災リーダーなのだという気概をもって、防災に取り組み、地域の方々と連携して有事の際に適切な行動ができる組織を目指します。
<武蔵境エリアの魅力発進>
武蔵野市は吉祥寺駅、三鷹駅、武蔵境駅の3駅を中心とするエリアに分けることができ、それぞれ「商業」「企業・行政」「教育・文化」という特性を生かしたまちづくりが進められています。このようなエリア分けをしたまちづくりの影響かもしれませんが、吉祥寺エリアは「スーモ住みたいまちランキング関東」で常に上位に入っている一方、武蔵境エリアは昨年度全216位中173位であり、あまり魅力を知られていないエリアといえます。実際、武蔵野青年会議所は2021年に武蔵野市内35の地点をスポットとして選定してデジタルスタンプラリーを開催し、武蔵野市内の3エリアの魅力を横断的に発信しましたが、吉祥寺エリア、三鷹エリアに人が集中し、武蔵境エリアのスポットは他のエリアと比較してスタンプ獲得者が少ない傾向にありました。
武蔵野市のさらなる活性化を目指すためには、吉祥寺エリア以外の魅力を発信していく必要があると考えます。武蔵境エリアは、「教育・文化」のエリアとして、亜細亜大学などの学校施設も多いエリアです。本年度はまちをより良くしようという地域の想いに心を寄せ、地域の方々と連携してまちの魅力を発信し、武蔵境エリアを知っていただく事業を開催します。
武蔵野市の将来を担う子どもたちへ
<思いやりと礼節を学ぶ>
近年、性別や人種、趣味嗜好など、多様性を受け入れようという考え方が広まっていますが、依然としていじめやヘイトスピーチなど、他者を排除する行動も見受けられます。多様性が求められる今の時代こそ、相手を思いやり、相手を敬う礼節の心を学び、相手に心を寄せることが出来る人財を育てていく必要があるのです。
子ども達は、武蔵野市の将来を担うまちの宝です。地域の人々が様々な視点で育てていくことで、子ども達の思考に多様性が生まれます。地域の人々の手で、子ども達に相手を思いやり、相手を敬う礼節の心を育み、地域で活躍するリーダーを育てるために、地域少年少女の心と身体の育成を目的とした事業を開催し、多様性を認めることが出来る寛容性のある子ども達を育成します。
<地域で活躍する子どもを育てる>
核家族化が進み、子ども達は人とのふれあいが減り、コロナ禍によって休学やオンライン授業の実施など、さらに人と触れ合う機会が減少しています。コロナ禍でもどのようにして活動の機会を与えるかという視点は重要であり、昨年の甲子園でも開会式の人数制限といった工夫を見ることができました。もっとも、大会中に新型コロナウイルスに選手が感染してしまい、試合に出場できなくなるなど、新型コロナウイルスが学生達の発表の場を失わせていることも事実です。
また、活動の機会の場が失われることは、子ども達に限ったことではなく、地域諸団体でも活動が萎縮しまった結果、地域活動を子ども達に見てもらう、参加してもらう機会も減少してしまいました。 自然体験や地域活動を多く体験した子どもは、大人になってからの意欲・関心や職業意識を高く持つ傾向があると言われています。子ども達に地域活動を知ってもらい、将来のまちのリーダーを育てるべく、我々の活動に子ども達を巻き込み、地域活動に参加するきっかけを与えます。
<主権者意識の向上を目指して>
代表者を選んで意思決定を行う間接民主主義は、自分たちがまちを作っているのだという認識を持ちづらいというデメリットがあります。
しかし、まちの課題に苦しむのはそのまちに住む市民です。誰かが解決してくれるだろうではなく、自分たちの手でその課題を解決しなければなりません。現在、選挙の低投票率が問題視されています。この問題を解決するためには、投票に行くのが当たり前という社会を作らなければなりません。大人になってから意識を変えることは難しく、若いうちから主権者意識の大切さを学び、投票に行くことが当たり前という意識を持ってもらうことが必要です。そして、主権者意識が向上すれば、地域にも関心を持ち、地域活動にも積極的に参加する人財を育成できると考えます。そこで、青少年への主権者意識向上を図る事業を実施します。
新たな仲間との出会い、仲間との成長
<会員の拡大>
青年会議所は40歳までの定年制であり、新陳代謝を繰り返し、様々な経歴や考え方をもつ人達が入会することで多様性が生まれ、新たな発想を生み出すエネルギー溢れる団体であり続けることができています。また、新たな仲間と出会うことで、既存のメンバーも新たな刺激が加わり、成長することが出来ます。
定年制を採っている以上、会員の拡大を行わなければ人数が減少していってしまうことは明らかです。
設営に携わることができる人数や事業予算といった観点からも、会員拡大を常に推進する必要があります。
そして、会員拡大を効果的に進めるためには、会員拡大が得意なメンバーが頑張れば大丈夫だろうという他人事の意識ではなく、メンバー全員が会員拡大の必要性を認識して、武蔵野青年会議所に心を寄せて、会員拡大を常に意識することが重要です。
また、会員拡大を経験していないメンバーは、どうやって拡大すればよいのかという手法を分かっていないことも多いため、会員拡大の手法を学ぶことも重要です。
さらに、残念なことに入会後にあまり活動せず退会してしまうメンバーも存在します。
そのようなメンバーが出ないよう、常にメンバーの活動状況を意識し、近況の確認などの声かけなどを行い、武蔵野青年会議所が心安らぐ居場所となれるように環境作りをすることも大切なのです。
会員拡大の意識や手法を学び、メンバー一人一人が会員拡大の意識を持ち、一丸となって会員の拡大を図り、本年は35名以上の会員拡大を目指します。
次に、武蔵野青年会議所は、昨年50周年を迎えた歴史ある団体であり、多くの先輩諸兄姉がいらっしゃいます。
先輩諸兄姉の皆様は、地域で現在も精力的に活躍していらっしゃる尊敬する方々です。
現在、入会3年未満の活動歴の浅いメンバーが約半数いる状況であり、このような素晴らしい方々と交流を深めることで、先輩諸兄姉がどのような想いで歴史を繋いできたのか、事業構築の苦労話など、青年会議所運動に関すること以外にも様々な知見を深めることができます。
私自身も先輩諸兄姉との交流の中で、過去の例会の成り立ちや、出向で得られた成長の機会などを知り、翌年の出向で生かすことが出来ました。
本年も先輩諸兄姉との交流を図る事業を実施し、先輩諸兄姉から受け継いできた歴史を繋いで参ります。
<仲間との成長>
青年会議所では、多くの学びを得ることが出来ます。私自身も、武蔵野青年会議所に入会するまでは、どちらかというと表に立つことはあまりせず、裏方でサポートすることが多かったように思います。また、仕事も一人でやることが多く、周囲の人を動かして何かをつくりあげるという経験をしたことはありませんでした。ところが、入会してみると事業のPRや御礼など、一言話す機会が多くなり、人前で話すことにも慣れていきました。さらに、理事役員に就任するようになると、委員会メンバーを引っ張っていく立場になり、どうやったら人に動いてもらえるのか、自分の考えに共感してもらえるのかといったことを考えるようになりました。このように仕事をしていただけでは得られない、タイムマネージメントや人との関係の持ち方など様々な学びを青年会議所で得ることができます。
是非、メンバーの皆様には青年会議所が与えてくれる機会を積極的につかみ取り、成長してほしいと思います。
<日本青年会議所が開催する諸大会での成長>
毎年、諸大会に出席すると普段の事業では呼ぶことのできない予算規模の講師や時には首相や大臣が登壇していただける機会を目のあたりにし、青年会議所のブランド力や先見の明に感銘を受けています。また、2・3年後に話題になるようなテーマのセミナーが多数開催され、時代を先取りして学ぶことも可能です。このような時代を先取りしたセミナーで我々が学びを得ることで、まちにその学びを還元し、先進的なまちづくりを構築することも可能になります。
特に本年は、全国大会が東京の地で開催され、我々も副主幹として全国大会を設営する立場となります。全国大会というスケールメリットを感じる事業に副主幹として設営する立場で参加することで、普段体験することができない苦労や感動を得ることができ、メンバーの成長へと繋がるものと確信しております。もっとも、諸大会に参加するメリットを丁寧に伝えなければ、参加したことがないメンバーにはその魅力は伝わりません。メンバー同士が心を寄せ合い、一丸となって諸大会への参加できるよう、丁寧な組織運営を心がけます。
<まちのリーダーを目指して>
これらの青年会議所運動で得られた経験により個人が成長し、社会貢献をとおして社会を変革させることができるようになるのです。これが青年会議所の掲げる三信条「奉仕・修練・友情」のうちの「奉仕・修練」であり、「まちづくりから人づくり」といわれる所以であると考えます。この2つを行う過程の中で、「友情」が生まれるのだと思います。もっとも、入会したてのメンバーに対して、「成長しろ」「奉仕しろ」と上から目線で伝えても、その人の心には響きません。新たな仲間を暖かく迎え入れ、相手の立場を考えて心を寄せてあげることで、相手にも愛が伝わり、武蔵野青年会議所が仕事や家庭とは違う第2、第3の心安らぐ居場所となり、青年会議所運動にハマっていくのだと思います。
目の前で頑張っている人がいる、その人に自分は何をやってあげられるのか、相手はどうしてほしいのか、そうやって心を寄せていくことで友情が育まれ、仲間ができ、仲間と共に運動を続けていくことで「あいつが頑張っているなら俺も頑張ろう」と切磋琢磨し、互いに高めあいながら成長することができます。そして、地域で能動的に率先してまちづくりに携わり、地域を巻き込むことができる「まちのリーダー」となっていくことができます。
心を寄せ合い、仲間と共に成長し、社会を変革できるような地域リーダーを育て上げることを目的としてメンバーを育成して参ります。
<仲間との交流>
武蔵野青年会議所は、近隣青年会議所である、三鷹青年会議所、小金井青年会議所、西東京青年会議所と合同で毎年事業を開催しています。
普段接していない他の青年会議所メンバーとの交流は、仲間が増えるだけにとどまらず、それぞれの青年会議所で開催している特色ある事業を知るなど、新たな刺激を受けることが出来ます。私も2年間、担当委員会として関わらせていただきましたが、そこで得られた事業構築に至るまでの人のまとめ方、アイディアなどの経験が私を成長させてくれましたし、そこで得られた仲間は、その後の出向先でも大変お世話になりました。
本年も近隣青年会議所と交流を深め、互いに成長するべく、共同での事業を開催します。
まちと、人とつながる
<地域との連携>
武蔵野青年会議所は、昨年「魅力と活力があふれるまちづくりのハブとなる」という中期ビジョンを発表しました。これは、武蔵野青年会議所がまちづくりの中心=ハブとなって、情報や人が集まり、「頼り・頼られる団体」となることを目標としています。そのためには、私たちが事業を開催する際に行政、地域諸団体らに協力をお願いするだけではなく、私たちも行政、地域諸団体らに心を寄せ、ニーズに応え、共同で事業を構築できるような関係性を築いていていく必要があるのです。このように「まち」や「人」がつながっていくことで、その動きは大きなうねりとなり、地域を変革する運動発信へと繋がっていくと考え、地域諸団体との連携強化を目指した事業を実施します。
また、東京武蔵野ライオンズクラブ様、東京吉祥寺ライオンズクラブ様とは共同で事業を開催させていただいていますが、残念ながらその場限りの交流に終わってしまっているように感じます。元々は会議だけだったものがより交流を求めて外で事業をするようになったという経緯に鑑み、より深い繋がりが生まれる一体となれるような事業を開催します。
<武蔵野青年会議所の魅力の発信>
武蔵野青年会議所はホームページや各種SNSを保有しておりますが、事業の紹介など単発的な発信にとどまっており、武蔵野青年会議所の魅力が伝わっているかというと不十分なのではないかと感じます。また、SNSは基本的にはそのアカウントに興味を持った人しか情報を受信することができないため、広く情報を発信するためには、アカウントのフォロワーを増やすか、フォロワーが拡散したくなる情報を発信する必要があります。この点、地域諸団体の方々は、「まちを良くしたい」という想いを共有している仲間なので、私たちのファンになっていただける可能性は高いのではないでしょうか。また、お互いの活動内容などの情報を共有することは私たちが目指す、まちづくりのハブとなることにも繋がります。
そこで、地域諸団体との連携を強化し、お互いに活動を発信し合うことで、それぞれが持つフォロワーに魅力を発信し、相乗効果を生み出す広報戦略を展開します。
国際交流の機会の提供
武蔵野青年会議所は、昨年、台湾にある大彰國際青年商會と姉妹LOMを締結しました。
青年会議所には、「個人の機会」、「地域の機会」、「ビジネスの機会」、「国際の機会」という4つの機会があると言われます。
これまでは諸大会への参加でしか「国際の機会」を得ることができませんでしたが、大彰國際青年商會との姉妹締結により、武蔵野青年会議所が「国際の機会」を提供することが可能となりました。
まずは、姉妹締結2年目の活動として、台湾への訪問を実施し、双方の情報交換や交流を図る国際会議の実施や大彰國際青年商會の會長交代式に参加します。また、何も知識もなく台湾を訪れるだけでは、観光を楽しむ程度になってしまい、その国の風土や歴史を理解することにはならず、より深いつながりを持てる発展的な国際交流にはなりません。そこで、台湾の歴史や実情を学ぶ公開委員会を実施します。
ウクライナへの侵攻の際に、JCIロシアが平和を希求する声明を発したように、JCIメンバーの絆は、国という垣根を越えて繋がることが可能です。
本年は、大彰國際青年商會とのより強固な関係性を構築するべく、交流の機会を提供します。
愛と笑顔が溢れる組織を目指して
青年会議所は、日々「明るい豊かな社会」を作り上げるために活動しています。
しかし、「明るい豊かな社会」という壮大な目標を達成するためには、社会を変革させる運動を発信する必要があり、事業成功までには様々な苦難があります。
このような苦難を乗り越えるためには、苦難を他人事ではなく自分事として捉え、救いの手を差し伸べられる仲間が必要です。
そのような仲間が集まる組織にするためには、メンバー同士が心を寄せ合い、愛を持って接する組織とする必要があります。
そして、お互いの個性を認め合い、武蔵野青年会議所がメンバーにとって楽しい心安らぐ居場所となったとき、笑顔が溢れる素敵な団体となるのではないでしょうか。
笑顔が溢れるメンバーが心を寄せ合い、力を合わせて構築した事業は、いかなる苦難も乗り越えられる素晴らしい事業になると信じています。
本年は、愛と笑顔が溢れる組織を目指し、委員会の垣根を越えた横断的な組織運営を行います。
結びに
地域を変革する運動を発信することは簡単なことではありません。
しかし、仲間と共に高めあい、私たちが「まちのリーダー」となれる人財に成長していけば、武蔵野青年会議所はまちに、人に頼られる組織となり、情報や人が集まるまちづくりのハブになることができます。そして、私たち武蔵野青年会議所の周りにいるたくさんの協力者と共にまちづくりを進めていくことで、武蔵野市をより魅力的な活力あふれるまちへと発展させることができると信じています。
一人で出来ることは限られている。しかし、そこに仲間の力が加われば、その可能性は無限大となる。
私たちが心を寄せることで、その気持ちは周囲に伝播し、まちを変革する大きな力となっていく。
「まち」に、「人」に心を寄せ、武蔵野青年会議所に情報や人が集まるハブとなることを目指して、新たな一歩を踏み出します。
2023年度 スローガン 心を寄せる 2023年度 基本理念 愛と笑顔があふれるJAYCEEへ 2023年度 基本方針 地域を変革する運動発信 地域の未来を支える青少年教育 地域を巻き込むリーダーの育成 仲間とともに高めあう組織運営