理事長所信 2022

第51代理事長 徳竹 正憲

はじめに

私はJCが嫌いでした。

私と青年会議所の出会いは、父が武蔵野青年会議所のメンバーであったことから始まりました。父がJCに行く姿を見ていて、子供ながらに寂しく思い、JCに父が取られたと感じJCに反感をもっていました。

 いつしか私も大人になり、父と同じ不動産業の道に導かれ、不動産の仕事に携わるようになりました。私が27歳の時に父が脳梗塞で倒れ、吉祥寺に戻り働く様になり武蔵野青年会議所のメンバーやOB先輩諸兄姉と仕事をするようになりました。その時に「親父は豪傑だった」「感謝しかない」と、息子の自分に言って下さる先輩方がいて驚きました。その話を父に話した所「青年会議所は人なんだよ」と教えてもらいました。その時は、JCに反感を持っていた私には理解出来ませんでした。

 1949年9月3日「新日本の再建は我々青年会議所の仕事である。」東京青年会議所の設立趣意書を初めとして、日本の青年会議所運動が始まりました。

綱領に「明るい豊かな社会を築き上げよう」とあります。私たち武蔵野青年会議所メンバーは、地域社会の一員として「まちづくり」を通して「ひとづくり」を行う学び舎である事を常に意識し、青年経済人として厳しく律し運動展開することで「豪傑」が生まれます。本年度のスローガンの言葉である「豪傑」という言葉は、「才知、武勇に並み外れて優れている度胸のある人物」という意味で、青年会議所には様々な分野で卓越した「豪傑」がいると感じております。当初JCに反感を持っていた私ですが、「豪傑」だと言われた父が過ごした武蔵野青年会議所に入会し同じ道を歩み始めました。青年会議所運動のお陰で、多くの「豪傑」なJCメンバーや先輩方に触れ、私自身が青年会議所の魅力に取り付かれて行きました。その中で、先輩方の様な「豪傑」に成りたいと憧れを抱きJCスイッチが入り、武蔵野青年会議所の理事長の職をお預りする決意をしたのであります。

 私たち武蔵野青年会議所は、1972年に認証を受け、全国510番目の青年会議所として、この武蔵野市に誕生しました。本年はその誕生から50年目という節目の年を迎えます。個人の利益ではなく、社会や地域の明るい豊かな社会の実現の為に運動展開を邁進して下さったOB先輩諸兄姉に感謝し、脈々と受け継いできたこの50年という歴史を繋ぎ、創立半世紀から一世紀へと続くことが出来る様に、地域から必要とされ永続する団体へと昇華する事が本年度の武蔵野青年会議所の使命だと確信しております。

そして、新型コロナウイルス感染症の影響が全世界的に広がっている中で、「人」と「人」とのコミュニケーションが希薄化している現実があります。青年会議所の魅力が「人」であるなら、コロナ禍だからこそ「豪傑」なJCメンバーが若い力で地域を牽引し、メンバーの一人ひとりが魅力を再度理解し根底から青年会議所運動を振り返り、着実に魅力の伝播をすることで永続的に発展する団体へと目指して参ります。

新型コロナウイルス感染症の影響と、東京オリンピック・パラリンピックの開催、住み暮らす地域への影響

2020年の春から新型コロナウイルス感染症の影響が広がり、本年度で3年目となります。武蔵野青年会議所の活動範囲であります、武蔵野市では2021年5月13日から、ワクチン集団接種も始まり、落ち着きを見せるかと思われましたが、2021年7月12日から東京都では緊急事態宣言が発令され、我々の住み暮らす東京都は特に甚大な経済打撃を受けました。

また、2020年に開催される予定であった世界平和の祭典でもある東京オリンピック・パラリンピックが、2021年7月23日から9月5日まで開催されました。IOCと日本との合意で史上初の1年延期という事で、全世界並びに日本全体が動揺をしておりましたが、無観客の徹底や、選手のPCR検査の徹底等の対策を行い、大会運営をしておりました。また、このような大会環境のもと、東京オリンピックでは205の国・地域と難民選手団合わせて選手約1万1千人が参加。東京パラリンピックでも162の国・地域と難民選手団合わせて選手約4千4百人が参加。日本の成績としては、東京オリンピックでは、総メダル数58個と史上最多となり、東京パラリンピックでも史上最多に迫る52個を獲得致しました。私は、日本もまだまだ捨てたもんじゃないなと素直に感じました。

 そして、我々が住み暮らす地域の武蔵野市では、東京オリンピック・パラリンピックのパブリックビューイング会場であった東京都立井の頭恩賜公園(武蔵野市、三鷹市)で予定されていた「ライブサイト」をめぐり、武蔵野市が新型コロナウイルスの感染症拡大の影響に伴い、イベントの中止を求める要望書を東京都に提出しました。また、コロナ禍で武蔵野市の小中学生の修学旅行や、セカンドスクールなどの体験教育が2020年度は中止となり、2021年度についても見通しが経たない状況でありました。

この様な最中で、2020年の秋に行われた青少年事業の「ムサシのケン・ケン」において、多くの子供達が汗をかき楽しむ姿がそこにはあり、その姿を微笑ましく見ている親御さんの姿もありました。私は、その時に思いました。我々青年会議所は、コロナ禍だからといって運動を停滞させ、あるいは中止してはいけない。JAYCEEこそが立ち上がり、どのようにしたら事業を開催できるのかを模索し、常に一歩前へ踏み出し地域を引っ張り巻き込む事によって、若い力で地域を牽引していくことが必要なのです。その行動が武蔵野青年会議所という団体を地域の皆様に認識して頂く事に繋がり、地域から必要とされ永続する団体へと昇華していかなければならないのです。

第51回東京ブロック大会武蔵野大会と創立50周年について

武蔵野青年会議所設立趣意書の中に「限られた武蔵野市に止まらず、同じ目的のために研鑽を重ねている近隣都市を始め、全国、全世界の同志諸先輩と交誼を重ね、友情を深めつつ自己の啓発に努力すべきであると思うのであります。」と記載があります。我々武蔵野青年会議所は2022年に創立50周年を迎えました。そして、武蔵野青年会議所としては、4回目の誘致となる第51回東京ブロック大会武蔵野大会を開催する運びとなりました。15年ぶりの誘致という事で、メンバーはもちろんの事、OB先輩諸兄姉も気持ちが高ぶっております。オール武蔵野で参加者の皆様方をお迎えする所存でございます。

東京ブロック大会を開催する事により5つの益がもたらされると言われています。その5つとは、主管益、主催者益、地域益、参加者益、社会益であります。とりわけ、東京ブロック大会は、LOMにとっても、開催する地域にとっても、JC運動を大きく加速させるための非常に効果的な手段であります。メンバーを大きく成長させ、LOMの組織としての力を増加し、そして地域の市民意識を変革させる、まさしく地域の活性化を推進する手段となります。東京ブロック大会武蔵野大会の大会理念として「無限の可能性がもたらす持続可能な地域の創造」を掲げさせて頂きました。これは、我々武蔵野青年会議所の目指す姿である「市民」「行政」「企業」「団体」と相互連携を行い「持続可能な好循環の醸成」を可能とし、永続的に発展成長する団体へと昇華することです。今回の東京ブロック大会を開催する武蔵野市は東西に3つの駅が存在しています。主に商業地区と、毎年住みたい街ランキングの上位に入る「吉祥寺エリア」。大手企業の本社屋や行政の中心である市役所がある「三鷹北口エリア」。複合文化施設や大学、歴史館等がある文化教養の「武蔵境エリア」。どこもそれぞれの特色を持ったエリアとして成り立っている為、それぞれのエリアに目的を持って訪れる事が出来ます。それが故に、それぞれのエリア毎の独自の動きをすることが多く、武蔵野市全体で取り組む事業や行事等が少ない事が短所だと考えられています。そこをブロック大会の主管LOMである我々武蔵野青年会議所が、それぞれのエリアと行政を巻き込み、三鷹駅北口エリアを中心に武蔵野市全域を巻き込んだ事業を行うことにより、東京中に武蔵野市の魅力を発信して参ります。ただの集客イベントの開催ではなく、人通り豊かな場所を活用して、地域の多様な個人や団体が自然と出会う空間を継続的に生み出す事により、ブロック大会が武蔵野市にとって最大の地域益となるように全力で取り組みます。

創立50周年を迎えた我々武蔵野青年会議所では、この半世紀という節目の年、そして創立一世紀に向かう初めの年に、東京ブロック大会という運動発信の機会を得ることは、武蔵野青年会議所設立趣意書の中にある「限られた武蔵野市に止まらず、自己の啓発に努力すべき」とはまさにその事であり、未来を担うメンバーにとって大きな成長の糧となります。 また、私たちの住み暮らす武蔵野市は、魅力ある資源が数多くあります。武蔵野市の面積は東京都内62市区町村において52位と大きくありませんが、商業、農業、自然、文化がバランスよく混在しているまちです。このまちが発展して行く為に何が必要なのか。地域関係者や行政関係者と話し合い、調査・研究を行い、地域全体で活用出来るものを模索し、それを新たな武蔵野の魅力とし、東京ブロック大会武蔵野大会の開催と同時に、地域の魅力として大きく発信させて頂く50周年記念事業を開催致します。

武蔵野青年会議所は1972年7月28日に設立され、同年10月11日に日本青年会議所から承認されて以来、皆様方のご支援ご協力を頂き本年で50周年を迎えます。

武蔵野地域の「明るい豊かな社会の実現」の為に、OB先輩諸兄姉が、青年会議所の三信条「奉仕」「修練」「友情」の元に熱い思いで運動を行い紡いでくださったからこそ、今日の武蔵野青年会議所があるのだと考えます。この熱い思いのある運動を半世紀から一世紀へと繋げる為に、日頃よりお世話になっている関係諸団体の皆様に感謝すると共に式典にお招きして、創立50周年を振り返り、永続的に発展成長する団体を目指すべく、中期ビジョンの発表を行い、創立一世紀へと昇華出来る式典を開催致します。

次代を担う子どもたちへ

「子どもは地域の宝」であります。私自身3児の父として、子育てをさせて頂き、子どもと共に勉強しながら生活しております。武蔵野市の次代を担うのは子どもたちであります。「この武蔵野市をより良く発展させて欲しい」その為には、より優れた人間性を磨き、大人に成長して欲しいと願います。

2020年4月の全国学力・学習状況調査によれば「将来の夢や目標も持っている」小学6年生の割合は、55.3%。昨年度の63.2%に比べて、7.9%も減少しました。これまでも減少傾向ではありましたが、「夢や目標を持っている」子どもたちが大きく減少したのは事実でありました。おそらく原因は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響と思われます。子どもは社会の不安を敏感に察知する傾向がありますが、不安を解消する方法を知りません。そこで、私たち大人が不安要素である新型コロナウイルスという実体のある物の対策を行い、不安への対策方法を子供へ教育する良い機会になると考えます。人が前向きに対処することが可能なのは、すべて実体のあるものであり、それをリアルに対応することが重要なのです。

武蔵野青年会議所では、礼節や相手をおもいやる精神を学ぶ為に、毎年わんぱく相撲武蔵野場所を開催して参りました。2020年、2021年と、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、中止を余儀なくされました。新型コロナウイルス対策として非接触型やWEB型等の手法も検討しました。しかしながら、心に響く物事は顔を合わせて向き合い会話をし、そこから感じる事が1番重要だと確信しました。それを一番強く感じたのが、東京オリンピック・パラリンピックを見ていた時のスケートボード女子ストリートの13歳西矢椛(にしや もみじ)選手でした。失敗しても笑顔で戻ってきて、いい演技をしたほかの選手を讃え、次々と難易度の高い技を決めて逆転し金メダルを獲得しました。互いに励まし合っている姿を見て、国境や、年の差もなく、あるのは個々へのリスペクトだけだと感じ、五輪憲章にある「友情、連帯、フェアプレーの精神」を最も強く感じました。

まずは、OB先輩諸兄姉が脈々と歴史を紡いできて下さった、第40回わんぱく相撲武蔵野場所を開催し、子供達にコロナ禍で、あり余った力を発散してもらい、顔を合わせて向き合い、礼節や相手を思いやる精神を学んでもらいたいと思います。「子どもは地域の宝」であります。地域で子どもを育てるという方針の下、本年度も地域の方々と協力し、大人も共に学ぶという意味で、見守る立場や、「大人の背中」の成長を図りながら健全育成を図ります。

次に、2017年より開催していない青少年宿泊事業ですが、予算がかかる割に、子どもたちの参加も少なく、意味があるのかと良く言われています。しかしながら、武蔵野青年会議所のメンバーは、独身者やディンクスの方もメンバーとして参加しており、子どもたちとの触れ合いに乏しい現状があります。「子どもは地域の宝」なのであれば、我々武蔵野青年会議所メンバーが、子どもとの触れ合いを行いながら共に勉強し、「大人の背中」を見せることができるメンバーへと成長するべきだと考え、青少年宿泊事業を行います。

更に、大東亜戦争敗戦後GHQによる日本の占領政策の影響により、教育を受けてきた我々は、先の戦争で亡くなられた方々や先人への感謝を忘れかけているのではないかと感じます。今の平和があるのは先人の方々が紡いでくださったお陰であり、先人への感謝を忘れてはいけない。私は青年会議所運動のお陰で、激戦地であった、硫黄島、ペリリュー島、沖縄、知覧特攻平和会館などの現地に行かせて頂きました。そこは、当時の痕跡が残り、本当に過酷な現地でありました。この武蔵野市も、日本屈指の航空機エンジン製造会社であった中島飛行機武蔵製作所があり、昭和19年11月24日に初空襲を受け、以降終戦までに合計9回の空襲で工場の従業員や周辺住民に多くの犠牲者を出しました。武蔵野市では、犠牲になられた多くの方に哀悼の意を表すとともに、戦争の記憶を風化させることなく、平和の大切さを伝えていく為に、平成23年度に11月24日を「武蔵野市平和の日」として制定しております。戦後76年が過ぎ、戦争の記憶が風化していく中で、生かされている感謝、平和の大切さを再度認識し、私達の子ども世代にも受け継ぐ事が、我々責任世代の使命だと確信しております。また、その受け継いだ子ども世代が責任世代に成長した時に、武蔵野青年会議所の事業を思い出し、その子ども世代に伝えていく、その様な連鎖が起きる事業が必要なのです。

同じ志あるものとの出会い

近年、武蔵野青年会議所において、日本青年会議所本会、関東地区協議会、東京ブロック協議会への出向が盛んになってきております。私たち青年会議所は世界中128の国と地域に存在し、国内には691のLOMと呼ばれる各地会員会議所が存在し、1972年にOB先輩諸兄姉の英知と勇気と情熱の元、全国510番目のLOMとして武蔵野青年会議所が誕生しました。また、私自身は武蔵野青年会議所に2013年に入会させて頂き、多くの出向の機会を頂きました。

本年度のスローガンである「豪傑」という言葉を強く感じたのも出向のお陰だと感じております。私が出向した日本青年会議所本会、関東地区協議会、東京ブロック協議会どの中にも尊敬する「豪傑」のメンバーや先輩方がいらっしゃいました。私は出向する度に、その方々に負けない様に、努力し、メンバーと共に切磋琢磨し、多くの学びを得て来ました。私は思う。最近のJCメンバーは、纏まりすぎているのではないか、最初から答えを教えてもらい運動展開しようと考えているのではないかと。私が入会して間もない頃、先輩から「全力でJC運動を行い、例え失敗したとしても命は取られない。失敗から学べばいい。だから全力で頑張れ。」と言われた事を今でも覚えています。是非メンバーには、荒削りのままの発想で、物事を考え、議論し、そこからそぎ落としてもらいたい。最初から纏まった丸であれば、小さな丸になっていくだけになります。是非とも、その様な考えを持って多くのメンバーに武蔵野青年会議所の看板を背負って出向という機会を掴み、成長し先輩方のような「豪傑」になってLOMに戻って来て欲しいと願います。

また、青年会議所には「個人の機会」「地域社会の機会」「国際の機会」「ビジネスの機会」という4つの機会が与えられています。その中で、「国際の機会」について前向きに考えて行きたいと思います。私自身の青年会議所での国際の機会は、アスパック鹿児島大会、アスパック済州大会、世界会議横浜大会に参加致しました。私の普段の生活をしていたら、国際の機会は感じられません。その中で、2019年よりJCI大彰から姉妹LOMについての話を頂いております。当LOMに対して、マスクの提供を頂いたり、新年賀詞交歓会の際にもビデオメッセージを頂いたりと、親交が深まっていると感じています。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、親交が止まっておりましたが、本年は武蔵野青年会議所メンバーと共に話し合っていき、姉妹LOMの締結に向けて前に進めて参ります。 青年会議所に入会したお陰で、海外の友人や仕事等が広がったと良く聞きます。是非、武蔵野青年会議所でも、一歩外に踏み出し原体験や出会いという機会を望むメンバーも存在します。成長するきっかけを自ら掴むことが出来るような機会を提供していきます。

会員拡大と会員資質向上

会員拡大は全国的に危惧している問題であります。武蔵野青年会議所も例外ではありません。40歳で卒業を迎える青年会議所において運動を推進してく為には、絶対的に必要な事であると確信しております。2021年度は11名の卒業生を送り出し、様々なステージへ更なる飛躍をとげるべく旅立ちました。昨年は、一昨年から続く新型コロナウイルス感染症の影響で一部例会事業の中止や、会議のWEB化、ハイブリッド化を余儀なくされ、運動発信の形の変化や対面での機会が大きく制限されました。しかしながら、このような時期だからこそ、繋がりを求める新入会員が居るのは事実でありました。心に響く物事は、やはり顔を合わせて向き合う事であり、愛を持ってリアルに対応することであります。本年度の会員拡大運動は出来る限り顔を合わせて向き合う姿勢を模索し、7月末までにLOM全体として30名以上の拡大を目標と考え、100名LOMの継続を実現致します。そして、メンバーの中で拡大運動を他人事ではなく本人事と捉えているメンバーはどれくらいいるのか、いつも疑問に感じています。この問題を解決する為には、LOM全体に会員拡大の重要性と意義を深く認識させる事であり、その為には、メンバー全てに拡大運動の意識が芽生える事業の開催が必要不可欠なのです。

次に、武蔵野青年会議所には多くのOB先輩諸兄姉が築いてきた歴史があります。「何故こんなにも脈々と歴史が続いてきたのか。」「どうして、こんなにも全国に同じ志も持ったメンバーがいるのか。」を入会候補者、新入会員が自ら考える機会の提供が必要だと思います。入会候補者、新入会員が青年会議所の事を理解するのは、すぐには難しいと思いますが、一人でも多くの青年経済人に知って頂き、一度でいいから例会や委員会に、飛び込んできて欲しいと願います。青年会議所運動には人数が必要なのです。たくさんの青年経済人にJCの魅力に出会って頂き、武蔵野青年会議所の歴史を紡ぎバトンを繋いで下さった先人である豪傑なOB先輩諸兄姉と共に事業を構築し、JCの魅力を語れる事業を行います。

そして、私は青年会議所とは学び舎であると考えます。青年会議所の魅力が「人」であるなら、メンバーが魅力を再度理解して頂く事が重要だと思います。仕事になるから、懇親会が楽しいから、入会の動機は確かに人ぞれぞれだと思いますが、青年会議所運動を続けて行く中でJCスイッチが入ります。重要なのは青年会議所運動で与えられている「機会の提供」だという事を一人でも多く認識してもらいたいと思っております。そうすれば、メンバーの一人ひとりが青年会議所の魅力を語れる豪傑となる事が出来るはずです。その青年会議所の魅力を語れる豪傑なメンバーが、どんどん減少していけば、当然のごとく青年会議所の運動も衰退していくであろうし、青年会議所の魅力の一つ「人の繋がり」が希薄化して行きます。青年会議所運動を通じて「義理」「人情」などという言葉をよく耳にする機会があります。大人になってから「握手から始まり」「握手で終わる」団体に入会し、同じ釜の飯を食べて、夜まで本気で議論を重ね、その内容は運動を発信する「明るい豊かな社会の実現」の為であります。そんな尊い運動を本気でやっているメンバー同士当然に「義理」「人情」が生まれてきます。本年度は、地域関係諸団体と連携を行いながら「義理」「人情」に溢れた、地域を巻き込み牽引する「青年会議所の魅力を語れる豪傑」の育成を志して参ります。 更に、私たちの運動を陰から支えてくれている家族や友人、メンバー同士との交流を図る事業を開催し、日々の感謝を伝える事業を開催致します。メンバー同士は更に友情を深め、メンバーを支えて頂いている方々には、青年会議所へのさらなる理解を深めてもらう事を目的と致します。

武蔵野青年会議所の魅力の発信

近年、武蔵野青年会議所はITやIoTを活用した事業の開催や、YouTubeやSNSを活用した広報が、時代の流れにより増えてきました。
目に入る機会が増えたとしても、武蔵野青年会議所に興味を持って頂かなければ、風景と同じで流れていくだけの広報に過ぎません。
イソップ童話のひとつ「北風と太陽」で言えば、「着実な方法を選択したほうが成果が生まれやすい」という事があります。手っ取り早い手段で人を動かそうとしても人は動きません。
何事も焦らず、じっくりと取り組む事の大切さ、物理的なものではなく、温かさをもって接する事で人を動かすことが出来るのです。

本年は、ただ広報するだけでなく、地域の皆様や事業に参加してくださった方々に、武蔵野青年会議所のファンになって頂く広報事業を行います。
武蔵野青年会議所のファンになって頂くという事は、メンバーの意識が常に地域の皆様を巻き込む思考へと変化し、全ての方に自然とあたたかさや愛をもって接するようになり、必然的に武蔵野青年会議所の魅力の発信を常にキャッチして頂ける仕組み作りが必要になります。
近年、LINE@などを団体として登録していますが、登録数の確認や進捗等を常に把握しておらず、各事業や例会ともうまくマッチしていません。
また、紙媒体の発行やYouTubeやSNSを活用したWEB広報に対する検証を行い、広報の運用や慣習そのものの意識から改めて考え直し、常に武蔵青年会議所の魅力の発信が出来る仕組み作りにも取り組みます。

結びに

青年会議所は学び舎である。
自分自身に負荷をかけ成長していくのだ。
常に自分を厳しく律する。
ほんの少しの頑張りでいい。
それが成長の機会である。
熱量を持ってすべてに向き合う姿勢から「豪傑」が生まれてくる。

本年、武蔵野青年会議所は創立50周年を迎えました。改めて先輩方がこれまで培って下さった武蔵野青年会議所50年の歴史に感謝致します。私たち武蔵野青年会議所は、若い力で地域を巻き込み牽引する事で、地域の方々に武蔵野青年会議所という団体を改めて認識して頂く事に繋がります。地域から必要とされ永続し続けていく団体へと昇華する事を創立一世紀に向かう初めの年にお誓い申しあげ、メンバーと共に全力で邁進することをお約束させて頂きます。

削られてもなお尖った豪傑であれ!

 
 2022年度 スローガン
 豪傑であれ!
~若い力で地域を牽引して行こう!~
  
 2022年度 基本理念
  地域を巻き込み、牽引するJAYCEEへ
  
 2022年度 基本方針
 東京ブロック大会武蔵野大会の成功
創立50周年の飛躍
次代が受け継ぎ伝える青少年教育
青年会議所の魅力を語れる豪傑の育成
若い力で地域を巻き込み牽引する組織へ